「ゲーム機」だけど「ゲーム機じゃない」。10月発売予定のモバイルゲーム機「Gameshell」が気になる。

Gameshell」は、クラウドファンディングサイト「Kickstarter」にて、目標金額である5万ドルの約6倍の29万ドル(約3300万円)を調達し、見事製品化を果たした携帯ゲーム機。2017年のKickstarter以降、国内では入手困難となっており、購入を諦めかけていたが、9月XX日、東京ビックサイトで開催された「TGS2018(東京ゲームショー2018)」にて実機展示され、10月中の国内販売が予告された。個人的には待ちに待った国内販売だが、「Gameshell」を知らない人も多いと思う。個人的に、ゲーム好きのみならず、ガジェット好きにも絶対に刺さるゲーム機だと思うので、国内での盛り上がりを支援するべく、簡単に紹介したい。

「Gameshell」って?

Gameshell」は、オープンソースを採用した世界初のモジュラー型携帯ゲーム機。モジュラー型とは、メインボード、キーパッド、液晶、バッテリー、スピーカーなどの機能をモジュールとして分割したもの。購入時にはこれらのモジュールがバラバラになっているため、使用するにはユーザー自身の手で組み立てる必要がある。

「Gameshell」で何ができる?

Gameshell」は、モジュールの交換・追加によって、機能の拡張や変更が可能になっている。例えば、本体背面にボタンを追加したり、ボタンの配置を好みの配置に変更することができる。将来的には、メインボードをより性能の高いものに交換したり、バッテリー容量をより大きいものに変更したりできると面白そうだ。

また、プログラミングによって欲しい機能やアプリを自由に追加可能で、自身で作成したものはもちろん、世界各国のユーザーが作成したアプリケーションを追加することも可能になっている。本体にはWifiやBluetoothなどの各種通信機能も搭載されているので、発想次第では面白いアプリケーションが実現できそうだ。

モバイルゲーム機としても機能も充実しており、本体には懐かしのゲーム機のエミュレータが標準で搭載されている。ユーザーがROMを用意すればすぐにプレイ可能になっているので、プログラミングやPC操作が苦手な方でも、普通の携帯ゲーム機として利用する事ができるし、十分楽しめるだろう。

「Gameshell」のスペック

そのレトロな外観からは想像できないほど、基本スペックや機能は充実している。用途によって必要スペックは異なるが、レトロゲームを楽しむには必要十分なスペック。PSX程度のゲームであれば快適に動作するだろう。PSXの名作RPG、「ゼノギアス」を出先でプレイできると考えるだけで胸が熱くなる。個人的に懸念があるとすれば、標準で搭載されるバッテリー容量の少なさ動作時間は約3時間となっているため、1日中ゲームをするような用途にはあまり向かないかもしれない。こんな時、よりバッテリー容量の大きいものへの交換も可能である点が、モジュラー型の強みだ。

「Gameshell」の魅力

Gameshell」の魅力はなんといっても、その高いデザイン性。エミュレータ搭載のゲーム機のイメージと言えば、「中国製の安いパチモノ」といったイメージが強かったが、「Gameshell」のデザインは非常に完成度が高い。どこか懐かしいデザインと、背面のスケルトンが男心をくすぐる。背面から透けて見えるメインボードを眺めているだけで、ご飯がすすむことだろう。なんでも薄型化・小型化が正義とされる現代において、その流れに逆行するような厚みの本体だが、重量は約200グラムと以外に軽量。本体の厚みと搭載された物理ボタンによって、グリップ感も操作性も問題なさそうだ。

まとめ

Gameshell」を買って、アプリケーションを開発するもよし、ひたすらゲームを楽しむもよし。購入者によって幅広い楽しみ方や使い方ができる、魅力的なガジェットだ。ときにはスマホを手放して、都内のカフェや電車などでレトロゲームを楽しみつつ、ノスタルジックな気分に浸るのもいいだろう。