【レビュー】「HHKB Pro 2 US配列/墨モデル」:ゲームから執筆まで使い続けた感想。【3ヶ月間】

結論から言うと、ほんと買ってよかった。

購入から3ヶ月。振り返りレビュー

購入して3ヶ月が経ち、ボクの中でHHKBのある生活が定着してきたように感じる。購入以来、ブログではあまり触れなかったが、陰ながらボクの作業を支えてくれていたのだ。

そこにあるのが自然になると、ありがたさが薄れてしまうもの。 今回は、3ヶ月間使い続ける中で感じたメリットや、自分流の使い方を振り返りつつ紹介する。

改めて「HHKB」とは?

2016年に誕生から20周年を向かえ、今年23年目を迎えたPFUの「Happy Hacking Keyboard」。

そのアイデンティティともいえる特殊な配列やシンプルな概観は、初代「HHKB」から変わらず引き継がれてきたものだ。

コンセプトは「ユーザーに長く寄り添うもの」。その力強いコンセプトとそれを実現する高品質は、カーボーイにおける「馬の鞍」にも例えられるほど。

今現在でも愛用者が絶えない現状をみると、このコンセプトは確実に実現されている。

「HHKB Pro 2」のスペック

項目 Happy Hacking Keyboard Professional2
モデル 英語配列モデル 無刻印モデル
型名 PD-KB400W PD-KB400B PD-KB400WN PD-KB400BN
適用機種 USBポート付PC、USBポート付Macintosh *1
接続ケーブル 着脱式(ケーブル長1.8m)、キーボードに添付
キー仕様 静電容量無接点方式、押下圧45g、4mmストローク、
シリンドリカルステップスカルプチャ、キーピッチ19.05mm
キー数 US配列60キー
インターフェース USB
機能 カスタマイズ機能、USB(2.0/1.1) HUB×2ポート(電源容量:各ポート 100mAまで)
サイズ(mm) 294(W) x 110(D) x 40(H) キートップ上面まで
質量 530g(ケーブル除く)
別売オプション USB接続ケーブル(白)(型名:PD-KB300C) *2
USB接続ケーブル(黒)(型名:PD-KB300BC)*2

ボクが使っているのは、上の表で言う「PD-KB400B」。

黒とグレーの中間のような色合いで、黒の文字刻印も目立たずスッキリとしていて、ミニマルな印象を受ける。

Type-S(静音)モデルについて

ちなみに「Type-S」モデルという、タイピング時の静音性をより高めた静音モデルも存在する。

ボクは自宅での利用が主のため、静音性は度外視した。また、Type-Sには墨モデルが存在しないというのもあり、本体色で選んだ。

とはいえ、底打ちしてしまえばどちらもうるさいし、タイピングが得意な人なら、どちらのモデルでも気になるレベルの音量ではない。

カフェや静かなオフィス環境での利用が多い場合は静音モデル(ただし白のみ)がオススメだが、それ以外の場所での利用を想定しているならば、好みで選んでしまって構わないだろう。

PFU製 Happy Hacking Keyboard Professional2 Type-S 無刻印/白 (英語配列) PD-KB400WNSPC キーボード コンパクト 静音 テンキー無

HHKBの利用方法の変化:「常時」→「長文執筆/ゲーム時」へ

ボクは普段、HHKBをケースに収納するようにしている。

理由は、記事修正や情報収集など「タイピングがメインでない」作業で、HHKBを利用するメリットがほぼないから。

以前はPCの利用時には常にHHKBを利用していたが、最近ではMacBookProの標準キーボードも使用するように。

ボクはHHKBを「執筆作業/その他作業の切り替えスイッチのようなもの」と考えるようにしている。その方がそれぞれの作業にメリハリがつき、今本当にやるべき作業に集中することができる。

HHKBを使い続けて分かった、HHKBは「加速装置」である

3ヶ月使い続けて感じたのは、HHKBは「タイピングの加速装置」であるということ。

見た目は良くも悪くも「普通のキーボード」という印象で、高級キーボードにありがちな追加ボタンやLEDなどの付加価値は一切存在しない。

HHKBの価値は、キーボードの基本である「タイピング」にパラメーターを全振りしているところにある。

おすすめポイント
  • 鮮明な印刷で文字の視認性が高く、耐久性も高い「昇華印刷方式」を採用したキートップ
  • 長時間のタイピングでも疲れにくい「シリンドリカル・ステップ・スカルプチャー型」のキー形状
  • 程よいクリック感が指に気持ちいい「静電容量無接点方式」のキー

このように、キーボードにおける「基本のき」を極限まで追求して作られており、HHKBは身を挺して「何事においても基礎基本が一番重要」という事実を訴えかけてくる。

これらの仕様が見事に噛み合い生み出されるのは「極上のキータッチ」。タイピング速度が目にみえて向上、ブラインドタッチも自然と出来るようになった。


もちろん、特殊な配列や独特のキータッチは、一般的なキーボードとは大きくかけ離れており、慣れる前に手放すユーザーも一定数いる。

他のキーボードに慣れているけど、操作性向上のためにHHKBを使いたい人」は、HHKBに慣れるまで相応の時間を要するのは間違いない。

個人的にボクのような、初心者や中級者の方が、HHKBを購入するリスクも少なく、メリットが大きいと思う。

ゲーマー目線からみて、HHKBの使い勝手はどうなのか?

作業と同じくらいPCゲームでも使用した筆者の結論は、「PCゲームとの相性も悪くない」といったところ。搭載されている機能も最低限なので最適解とはいえないが、個人的には非常に満足している。

同価格帯のゲーミングキーボードのような、LEDによる発光ギミック、特殊な操作を実現するマクロボタン、1000Hzの高速ポーリングレートなど、「目に見えてわかる」メリットは存在しない。

しかし、浅いタイピングでも反応してくれる操作感やチャタリングの心配がない堅牢性の高さなど、基本性能の高さは全キーボードでも随一。

ゲーミング用途だけを目的に購入するのはコスパが良いとは言えないが、他の用途でも幅広く使えるモノが欲しいのであれば、検討に値する製品であるのは間違いない。

一部の仕様は残念だけど、使い始めると気にならない

以前の記事にも書いたが、そのレガシーな仕様は残念というほか無い。

未だにMini-B端子だったり、無線/有線両対応のモデルが存在しないなど、2019年に販売しているキーボードとは思えない古臭さ。しかし、HHKBはその不満も補って余りあるほど、魅力に満ちた製品である。

保守的な考え方だが、頻繁に買い換えるものではないことを鑑みると、そこまで頻繁に仕様変更をするよりも、下手に仕様変更しないほうが、販売側のメリットが多いのかもしれない。

シンプル・スッキリなデザインで取り回しバツグン

デザインもシンプルで、ノイズを一切感じない。モノトーンながらどこか上品な雰囲気で、高級感を感じさせる佇まいはさすがといったところ。

その「キーボードの本質」を突き詰めた潔いデザインからは、iPhoneなどのApple製品や、Lunorのメガネのような、引き算の美学を感じさせる。

持っているだけで所有欲がここまで満たされるキーボードは初めてだ。

まとめ: 品質・使用感をとことん突き詰めた至極のキーボード。

HHKBを一言で表すなら、「質実剛健」という言葉がもっとも相応しい。

キーボードにおいて最も重要なのは「便利機能」でなく「基本機能」であることを、教えてくれた。

特徴的な機能は少ないので、買っていきなり良いと感じることは難しいかもしれない。しかし、ひとたび使い始めると、使用者の日常に溶け込み、意識しなければ存在すら忘れてしまいそうになるほど、使うことが自然になるキーボードだ。


HHKBに興味が湧いた?なら、購入前に1つ注意点。

一度使い始めると依存性が高く、中毒になること必須。これ以外のキーボードが使えなくなる可能性に十分留意してから、購入することをオススメする。

これから先、ボクの「書くこと」を影から支えてくれる、「一生モノ」のキーボードになりそうだ。

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