Ulyssesについて
「Ulysses」は、OSやデバイスに左右されない使い勝手や多機能なのにシンプルなインタフェースが魅力のアプリ。
その完成度の高さから、プロのライターやブロガーにも愛用者が多く、ネット上の情報も豊富。
今回、「Ulysses」を購入するかどうか考える検討する中で、インターネット上で色々調べていると、Ulyssesの「サブスクリプション方式」への移行に対する意見が多く見られた。
本当はUlyssesのレビューでも書こうと思っていたが、今回は「サブスクリプション方式アプリ」に対する自分なりの意見を述べていこうと思う。
サブスクリプション型への方針転換
「Ulysses」は以前まで、通常の買い切り方式のアプリであった。
ところが、最近になってサブスクリプション方式(アプリを購入する従来の方式ではなく、モノの利用権を借りて使用期間に応じた料金を支払う方式)に変更。この方針転換に対し、インターネット上では様々な意見が述べられた。
インターネット上では、Ulyssesのサブスクリプション方式への変更に対して、「月額500円は高い」など、否定的な意見も多い。
元々、3000円もする高額アプリであったため、一度購入したユーザーからすれば、不満が出ることも理解できる。
しかし、ボク個人の意見として、今回のサブスクリプション方式への方針転換は正解であったと思う。
サブスクリプション方式は合理的
買い切りアプリの場合、一度購入するだけで半永久的に使い続けることができ、ユーザーへの金銭的な負担は少ない。
普通、長く使えるアプリであればあるほど、買い切り型の方がお得だと考えるだろう。
だが、本当にそうだろうか。
長期的にアプリを利用すると考えると、そうであると言い切ることはできないだろう。
この、「長く使えるアプリであればあるほど、買い切り型の方がお得」という考え方は、購入したアプリのサポートや運用は有限であるという意識が欠如している。
ユーザーが購入したアプリを長期的に使用できるのは、裏で開発者や運営のサポートがあってこそだということを忘れてはならない。
我々が普段通りアプリを使用している裏では、数々の動作確認や不具合修正、新規ユーザー獲得のためのプロモーション活動や新機能の追加など、途方も無い数の作業が発生している。
これは、サブスクリプション方式であっても、買い切り方式であっても同じだ。
買い切り方式の場合、大型アップデートの度に別アプリとしてリリースされることも多くない。
これには、別アプリとしてリリースする事で、再度アプリを購入してもらい、収益を上げるという目的がある。
対してサブスクリプション方式だと、バージョンアップの度に別アプリとしてリリースする必要もなくなるし、利用者側も1つのアプリを使い続けることができるので、非常に合理的であるといえるだろう。
サブスクリプション方式アプリの利点
買い切り方式だと、利用ユーザーが多ければ多いほどサポートや開発側の負担は大きくなる。
一度購入した時点で利益が発生しているため、今利用しているユーザーのサポートに注力しても、追加で利益が発生することはないからだ。
新たに収益を上げるためには、新規ユーザーを獲得しアプリを購入してもらう必要があるため、プロモーションや広告を行う。
しかし、少ない収益でプロモーションを行うのは、あまりにリスキー。
このような運営では、安定した収益を上げることは当然難しい。
これに対し、サブスクリプション方式の場合、毎月利用者数に応じた収益を上げることができる。
機能の追加やバグ修正など、既存ユーザーに対するサポートを継続するだけで、安定した収益をあげることができるようになるし、既存ユーザーに対する改善などを行うメリットも多くなる。
収益が増えれば増えるほど、会社の経営に余裕が生まれ、安定した運用が可能になるのは当然だ。
まとめ
「とりあえず」と軽い気持ちで試せるサブスクリプション方式は、コンテンツ過多の現代社会において、最適なビジネスモデルであるとボクは考える。
サブスクリプションと聞くと、金銭的な負担にばかり目がいくのは仕方がない。
当然、一度遊べば終わりのゲームなど、サブスクリプション方式アプリに適さないアプリも存在する。しかし、長期的に利用する「Ulysses」のようなアプリであれば、我々利用者側にとっても、決して不利益なことばかりでは無いのだ。