【レビュー】ULでコスパ◎なコーヒーミルHARIO「スマートG」が最高のアウトドア用ミルだった。

「アウトドア」x「コーヒー」は定番の組み合わせ。日常に寄り添った飲み物であるコーヒーを非日常的な空間で飲むという贅沢は、コーヒーをより美味しく、楽しいものにしてくれる。

今回の記事では、「山で美味しいコーヒーを飲みたい」という希望を叶えてくれる、アウトドアに最適な超軽量ミル「HARIO スマートG」について紹介する。

登山用のコーヒーミルは「軽さ」で選ぶ

登山でコーヒーを楽しむなら、ドリップパックやあらかじめ挽いた豆がを持ち歩くのが一番手軽。

あえて登山にミルを持ち込むメリットはただ一つ、「直前に挽いた方が味も香りも良い」という一点に尽きる。

コーヒー豆は挽いてある状態だと、豆の状態に比べ酸化が早く、風味が落ちてしまう。豆の状態で持ち歩き、淹れる直前に挽けば、山頂でも新鮮で美味しいコーヒーが楽しめる。

「荷物を厳選し身軽になり、深く自然と触れ合う」というUL(ウルトラライト)の思想から考えると「余計な荷物」と捉えられても仕方がないが、コーヒーラバー的には譲れない部分でもある。

そこで、ウルトラライトを意識しつつ、アウトドアでも使える軽量なコーヒーミルを探してみることにした。

色々調べていくうちに、理想的なコーヒーミルの選択肢は非常に限られるということがわかってきた。

  • 「ウルトラライト」で「アウトドア向け」なコーヒーミルは存在しない
  • 軽量なミルの条件は「200グラム」前後
  • ガレージブランドだと理想に近いミルもあるが高価

そんな中で今回購入したのは「HARIO コーヒーミル・スマートG」というコーヒーミル。

突出した機能や特徴はないものの、アウトドア用コーヒーミルの理想に最も近いコーヒーミルだった。

HARIO「スマートG」のメリット・デメリット

Pros
  • 約230グラムの軽量ボディ(更に軽量化も可能)
  • 入手性が高く、3000円台以下で購入できる高コスパ
  • 安心のHARIO製で性能も申し分なし
  • クリアでUL感のあるデザイン
  • 全バラシ可能でメンテナンス性も問題なし
Cons
  • ハンドルが抜けやすい
  • コーヒー粉の粗さの調節が難しい

約230グラムの軽量ボディ(更に軽量化も可能)

「HARIO コーヒーミル・スマートG」の本体は樹脂製。

耐久性が高い上非常に軽量。金属製のハンドルを含めても「230g」しかなく、アウトドアでもラフに使いやすい。

ハンドル部は取り外し可能でコンパクトに収まる。バックパックのちょっとした隙間にも収納しやすい。

本体側面にはハンドルを収納できるポケットも付属。

超軽量でバッグに入れても気にならない

ボクはより軽くするために、受け側の部分をを取り外して使用している。これにより約「50g」の軽量化が可能。

ネットで調べた限り、より高価なガレージブランド製のミルとほぼ同じ重さになる。安価ながら、最軽量レベルのコーヒーミルとなる。

入手性が高く、3000円以下で購入できる高コスパ

「HARIO コーヒーミル・スマートG」は、コーヒー業界で知らない人はいないHARIOの製品というだけあって、大型スーパーの雑貨コーナーなどでも簡単に手に入る。

もちろん、「ヨドバシ.com」「Amazon」などの大手通販サイトでも購入できる。

価格も3,000円未満と安価なので、気軽に試せるのも嬉しいポイント。

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安心のHARIO製で性能も申し分なし

コーヒーミルの性能で最も大切なのは挽いた豆の均一性。豆の均一性について確認するため、普段から愛用している家庭用ミル「wilfa コーヒーグラインダー Svart」で同じ豆を挽いて比較してみた。

1枚目が「wilfa コーヒーグラインダー Svart」、2枚目が「HARIO コーヒーミル・スマートG」で挽いたもの。

比較したところ、「wilfa コーヒーグラインダー Svart」に比べ、挽きムラが多く微粉も目立つが、「3,000円」という価格を考えれば許容範囲といったところ。

ミル刃はセラミック製。金属製に比べ、摩擦による熱が発生しにくく、豆の風味が劣化しにくい。アウトドア向けという視点から見ると、サビも発生しないため管理も楽。安価ながら、必要な部分はしっかり抑えられているのはさすがHARIO製品。

一度に挽ける豆の量は「30g」前後。ドリップなら3〜4杯分の豆を一度に挽くことができるため、ソロからファミリー向けまで十分使える容量だ。

キャパは広いが、入れすぎると蓋が閉まらなくなる
ドリップコーヒーなら3〜4杯分の豆が一度に挽ける

クリアでUL感のあるデザイン

今回購入した「HARIO コーヒーミル・スマートG」のカラーはクリアブラック。本体は樹脂製でクリアなデザインとなっており、UL愛好家には親しみやすいデザインとなっている。

クリアデザインのおかげでキャニスターの中身が見えやすく、豆の残量や挽いた量が一目でわかるのも便利ポイント。

ミル刃や受け皿部分には静電気で微粉が溜まりやすい。掃除せずに使っていると、バックパックの中がコーヒーまみれになってしまうので注意。

樹脂製のため柔らかく、細かな傷はつきやすい。神経質な人や、モノとしての経年劣化を楽しみたい方には不向きだ。

全バラシ可能でメンテナンス性も問題なし

汚れるリスクの高いアウトドア用途では、メンテナンス製の高さも非常に重要。

「HARIO コーヒーミル・スマートG」は、構造がシンプルでパーツ点数も少なく、分解も簡単。

  • フタ・本体 
  • ハンドル
  • シャフト
  • スプリング
  • バンド
  • 調節ツマミ

各パーツを分解、手洗いして再度組み立てるまでに10分もかからないため、小まめなメンテナンスも簡単に行える。

ハンドルが抜けやすい

「HARIO コーヒーミル・スマートG」最大の不満点は、ハンドルの嵌りが浅く、抜けやすいこと。

豆を挽く力に加えて、ハンドルが外れないよう上から強く押し付ける必要がある。一度に大量の豆を挽くとかなり疲れるので、頻繁に豆を挽くような用途の場合、多少重くても電動のミルを購入することをオススメする。

コーヒー粉の粗さの調整が難しい

コーヒー粉の粗さの調節は、本体裏の粗さ調節ネジを回すことで調整する。

粗さを確認する目盛りは存在しないため、実際に挽き、目視で確認するしかない。そのため、頻繁に挽き目の調整が必要になるような用途には不向きだ(ドリップやエスプレッソなど、淹れるコーヒーの種類が頻繁に変わる等)。

まとめ:軽くてハイキングにも最適。性能・コスパ共に最高でアウトドアに最適

Pros
  • 約230グラムの軽量ボディ(更に軽量化も可能)
  • 入手性が高く、3000円台以下で購入できる高コスパ
  • 安心のHARIO製で性能も申し分なし
  • クリアでUL感のあるデザイン
  • 全バラシ可能でメンテナンス性も問題なし
Cons
  • ハンドルが抜けやすい
  • コーヒー粉の粗さの調節が難しい

HARIO「スマートG」は、コーヒーミルとしての基本性能はしっかり抑えながらも軽量で、アウトドアに最適なコーヒーミル。

価格も「3,000円」以下と安価で、入手性も高い。「アウトドアでコーヒーを淹れたいけど安く抑えたい」「軽いコーヒーミルが欲しい」といった方に特にオススメ。

ハンドルが抜けやすいなど欠点もあるものの、致命的な欠点はない。使い勝手に優れたミルだった。

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