デルの印象、変わりました。
デルアンバサダープログラムのモニターに当選。「New XPS 13」が届きました。
かねてより参加していた「デルアンバサダープログラム」の新機種体験に当選し、レビュー機「New XPS 13」が届いたのでレビューしていく。
以前、現在の愛機である「MacbookPro 2017 13インチ」を購入する際、最後までどちらにするか迷ったのが、DELLの「XPS」シリーズだった。
最終的にはMacbookProを選んだのだが、XPS13に未練があるのもまた事実。今回、XPS 13を試す貴重な機会を頂いたので、MacbookProと比較しつつ紹介していく。
MacbookPro 2017 13インチとの性能比較
ボクが普段使用しているのは「MacbookPro 13インチ」の 2017年モデル。Touch Bar無し・8GBメモリ・128GBSSDの最安価モデルだ。
最安価ながら、新型MacbookAirより全体的にスペックが高く、使い勝手のいいモデル。スペック不足を感じることも無く、快適に使用できている。
今回レビューする「New XPS 13」のスペックと比較すると、比較対象としてはやや役不足感が否めないものの、ボクの普段の使い方でどのような変化があるのか、実際に使用して試してみることにした。
本体デザイン
削り出し加工されたアルミ製の本体は継ぎ目がなく美しい。ロゴの鏡面仕上げがアクセントになっている。素材を活かしたシンプルな天板デザインだ。
本体を開いてみるとベゼルの細さが目立ち、非常にスマートな印象を受ける。
本体の厚みは不均一で、先端ほど細くなっている。「Macbook」シリーズで言うと「MacbookAir」に近い形状。
開くと、見た目がスマートにみえるだけでなく、キーボードに傾斜ができ、タイピングがしやすいメリットがある。
パームレストはカーボンファイバ製。手を乗せてもひんやりせず、しっとりとした感触でよく手に馴染む。
今までのDELL製PCといえば、会社に置いてあるような業務用の無骨なイメージが強かったが、XPSシリーズのデザインは非常に洗練されており、コンシューマ向けPCとして、これ以上ないほどスマート。
どことなくMacbookを意識したデザインに思われがちだが、カーボンファイバ製のパームレストや使い勝手を意識した充実のインタフェースなど、機能とデザインのバランスに優れており、明らかにMacbookのデザイン言語とは異なるアプローチを取っている。
インターフェース
「New XPS 13」は、その薄さや小ささから想像できないほどインタフェースが充実している。
本体左側面にはUSB 3.1 Type-C(Thunderbolt 3)を2つ搭載。どちらも映像出力や給電に対応している。その更に右には残バッテリーを通知するLEDが搭載されている。
奥にはNobleロックスロット(小型セキュリティワイヤーの規格に対応したスロット)も搭載されているなど、社用PCとしての使いやすさも抜群。
ウェブカメラはディスプレイ下部に搭載。
見上げる形になるので気になる人も多いかもしれないが、ボクは使用しないので無問題(ちなみに「XPS13 9380」は、ディスプレイ上部に変更されている)。
右側面にはUSB 3.0 Type-C、MicroSDスロット、イヤホンジャックを搭載。マイクロとはいえ、SDカードスロットが搭載されているのは地味に嬉しいポイント。
ディスプレイ
フレームレスでスタイリッシュ。MBP13が野暮ったく見えるほど
「New XPS 13」といえば元祖「狭額縁ディスプレイ」。この機種でもその系譜は受け継がれており、最狭部で4mmという狭さを実現している。
その、まるで映像が空間に浮き出しているようにすらみえるディスプレイは没入感が高く、MBP13のディスプレイが野暮ったく見えるほど洗練されている。
4Kの恩恵で文字が滑らか。でも16:9は狭い・・・
「New XPS 13」は4Kディスプレイということもあり、より多くの情報を1画面に表示することができる。しかし、13インチのディスプレイでドットバイドットの表示は現実的ではない。結局、MBPと同等レベルのスケーリング(200~300%程度)がちょうどよかったりする。
それでも4Kディスプレイの恩恵は大きい。Windowsといえばフォントの表示が荒く、美しくないという印象だったが、4Kのおかげで文字の輪郭が滑らかに表示できる。Macと比較しても見劣りしないほどだ。
しかし、MBP13と比較して明らかに劣っていると感じたのが「縦の情報量の少なさ」。
MBP13の16:10のディスプレイに比べ、New XPS 13は16:9と縦が短い。そのため、MBP13と比べて縦が短い分、1画面に表示される情報量が少なくなる。
最近ではsurfaceシリーズなど、3:2や16:10のアスペクト比を採用したモバイル機器も増えてきている。
最近のウェブコンテンツは、画面の横幅に合わせて自動で調整してくれることが多いので、XPSシリーズでも16:10のディスプレイを是非採用していただきたいところだ。
発色・視野角ともに優れており動画鑑賞に最適。
ボクは普段からYoutubeやNetflixを再生しながら作業することが多い。
普段、本体のディスプレイで作業、外付けディスプレイ(Philips「258B6QUEB/11」)で動画鑑賞、という使い分けをしている。
理由はシンプルで、外付けディスプレイの方が大きく、表示もキレイだから。
しかし、New XPS 13の場合は話が違ってくる。XPS13のディスプレイはsRGBカバー率100%、コントラスト比1500:1を実現しており、高価な外付けディスプレイと同等かそれ以上に鮮やかで美しい。
目の前に25インチのディスプレイがあるのに、わざわざ内蔵ディスプレイを使いたくなるほどだ。
自宅のリビングでは4Kテレビを使用しており、4Kコンテンツの美しさに慣れているつもりだったが、13インチの小さな画面で観る4Kコンテンツはまるで別物。ドットが一切感じられず、まるで実写のような精細さだ。
もしNew XPS 13を所有していたならば、動画鑑賞用の外付けディスプレイをは不要かもしれない。
トラックパッドはMBP13の方が快適。でもすぐ慣れる。
トラックパッドの表面の加工もさらさらで快適。ピンチイン・アウトや3本指スワイプなどの各種ジェスチャにも対応し、非常に使いやすい。
しかし、MBP13と比べると小さく、若干窮屈に感じる。本体サイズが小さい分致し方ない点ではあるので、ポインタの速度調節等で対応したい。
執筆・ゲーミング
iGPUの性能は並。高負荷なゲーミング用途は厳しい
近年、内蔵GPUの性能は大幅に向上。XPS13でもその恩恵は大きく、4K映像を外部GPUなしで再生できるのはさすがだ。
しかし、ゲーミング用途となるとまだまだ性能不足なのは否めない。
ボクは「League of Legends」というPCゲームを日常的にプレイしているので、「LoL」が最低限プレイ可能(Medium設定、平均60FPS以上)であることがPCを選ぶ上での絶対条件。
このゲーム自体は比較的軽量で、MBP13でも快適にプレイ可能。XPS13でも余裕と思い試してみたところ、平均40FPSと少々厳しい結果となった。電源設定をパフォーマンス重視に変更したところ、70〜80FPSという結果に。非常に快適にプレイできた。
そもそも、この手のモバイルノートでゲームを日常的にプレイするという行為自体、あまりオススメできるものではないので、あまり参考にしないほうが良いかもしれない。
モバイルノートでゲーミングがプレイしたい場合、eGPUを用いるか、「Razer Blade Stealth 2019」のような、高性能な外部GPUを搭載したノートPCの導入をオススメする。
快適なキーボード。外部キーボードは不要かも
薄型のノートPCは、本体の薄型化のためにキーボードの使用感を犠牲にしていることが多いが、XPS13はキーストロークも十分で、配列も標準的。長文の執筆にも耐える品質だ。
MBP13で作業する場合、タイピング感が浅く疲れやすく、HHKBを使用することが多いが、XPS13では標準のキーボードでも十分快適にタイピングすることができた。
まとめ:オールインワンな「使い勝手」とアルミ&カーボンの「デザイン」のバランスが最高。コレ一台で何でもできる
1ヶ月ゲームや記事執筆、動画鑑賞などの幅広い用途で使い続けてみたが、どの用途においても快適に利用できた。
CPUやメモリなどの基本性能はもちろん、高級外付けモニターに匹敵する高品質ディスプレイ、NVMe接続で高速なSSD、デザインと使い勝手を重視したカーボンファイバ製のパームレスト、アルミ製で高級感のある外装など・・・。その全てがこの小さな筐体にギュッと詰め込まれており、日常的な用途で不足に感じることはまずない。
XPS13のような高性能とポータビリティを両立したPCは年々増加しているが、その先駆けともいえるシリーズだけに、非常に洗練されている。
自身の新しい挑戦や仕事を支えてくれる、相棒のようなPCを探しているなら、「New XPS 13」ほど最適なPCは存在しないだろう。